「自立する社員になることが、いずれ我が身を守る」
【3限目:人に教わるということ 第3話】

~ 3限目 目次 ~

第1話:クラフトマンシップって何だ?  ☜クリック

第2話:物事に分別をつける力を身に着けるんだよ  ☜クリック

第3話:自立する社員になることが、いずれ我が身を守る (このページ)

第4話:人材育成の本当の目的とは ☜クリック

↑行けばわかる、それしか言えん

【第3話:①】

生徒のみんなは肝に銘じておいて欲しいんだよ。

みんなが生きている世の中 ”平穏無事に暮らせる” なんてほんの一握りの人間なんだよ。

しかも、それがわかるのは、後でしかわからないんだ(残念だが、人生の最期に自分の心で総括した時ぐらいだよ)

みんなの人生の時間は、常に進んでいるんだよ。今現在も

もう1秒過ぎちまった、こんな感じだ。

その中で、「自分の身は自分で守る術を持っておいたほう」が断然人生有利に働くのは間違いない。

これが、【生存戦略】というやつだ。

生徒のみんなが生きていく上で、この先に何が起こるかなんて、誰もわからないんだ。せいぜい予測できて1秒後や24時間後くらいじゃないか?

例えばだ、

不特定多数の人が被害に遭った、《阪神大震災》《東日本大震災》《熊本地震》《水害による土砂崩れ》《新型コロナ》なんて天災を誰が予測できたんだろうな?

個人なら、《大病になる可能性》《事故に遭う可能性》《事件に遭う可能性》《何らかの障害と共に生きる可能性》《家族の介護をしないといけない状況になる可能性》《会社でパワハラで心を壊す可能性》《何らかの加害者になる可能性(=過失や意思をもつ場合もある)》《会社が倒産する可能性》《希望退職が発生して巻き込まれる可能性》こんなことが現実に起こるかもしれない。

 

何も起こらない状況は、勿論、みんなが望んでいる状況だ。しかし、実際に起こっている状況を目の当たりにすると、「自分の違う世界の出来事ではなく、たまたま自分が被害者にならないだけのこと」と警戒心は持ったほうがいいんだ。

要は、リスクゼロの人生時間は無いってことだよ。

これを読んだ13時間後に南海トラフ地震、もしくは、全く想定していない箇所の大地震が起こっているかもしれないぞ。もしもだが・・・

その中で、自分自身で身を守る、生き抜いていく【生存戦略】は、自立することだよ。

↑ 防災意識と同じだよ、もしもはやってくると思ったほうがいい

【第3話:②】

じゃ、何をもって「自立している」というんだ?という素朴な疑問も出てくるよな。

今から、デフォルメして、めっちゃわかりやすく例えるからイメージしてみて欲しい。

●自立力の強さ状況ランキング

強さ★★★★★【ウォーキングデッドな世界(ゾンビ世界)で生存できる】

強さ★★★【無人島で生存できる】

強さ★★【個人事業で生存できる】

強さ★【自分で考えて動ける】

強さ順位出言えばこんな感じだ。

 

自立力には共通する力があるんだが、生徒のみんなは解るかい?

 

自立力に共通する力は「①調達力」「②判断力」「③あきらめない心」の3つだよ。

「①の調達力」は情報・人的支援・モノ、なんかになる。

情報は取得できる力と正誤の判断力だよ。情報がなければ暗闇と同じだよ、どういう状況に自分が置かれているか、何が安全で何が危険か、そこから何が活路になるかの材料になる。

例えばだ、今、日本では、老後2000万円問題ってのがあっただろ。定年後から平均寿命までに必要な生活資金が2000万円必要だ。と言われているアレだよ。まぁ、2000万円は吹っ掛け過ぎでも、その半分は必要かもしれない、ここのポイントは年金支給してもだ。というところが痛いんだよ。

日本国政府は、「最低限年金は渡しますが、それ以上生活の上で費用がかかるので、自分で調達してください」とオブラートに包んで言っているんだよな~ これを読み取る力がないと、「けしからん」と思うだけで、今から何も準備をしないんだよ。まだ、先のことだから、なるようになる、という楽観的観測で、いざ、その時が来た時に、「あの時にやっときゃよかった~」なんて後悔をしていまう。それでは遅いんだよ。

これを知っていれば、【生存戦略】上、貯蓄や投資の増加策とお金の使う量の緊縮策をしないと、何十年後にヒジョーに困ることになる訳だ。これを知っていると知らないとでは大きな影響が時間差ででてくるんだよ。(20歳から年間100万円貯蓄して40歳で2000万だ)

仕事の場面では、今、自分の置かれている立場で、何が必要とされているのか?何をすれば生き残れるのか?は自分自身で考えなければならないんだよ。「言われたことだけやってればいい」のは確かに楽だが、その時間は【生存戦略】は発動していないから、1分1秒が無駄になっていることは理解しておいてくれよな。

 

人的支援は意向を共にできる仲間や道筋を示してくれるヒントをくれる人だ。

例えばだ、今、社会は荒(すさ)んでいるよな。パワハラで心を壊す人や自殺する人が実際にいるんだよ。これ、何かの事故や事件、天災に巻き込まれるなんて不運ではなく、間違いなく人災だよしかも、同じ会社の仲間と思っていた人からの裏切りだ。これだけ人類が進化してもコレが事実なんだよ。

生徒のみんなは、信じれる人や、自分がピンチの時に回避できるプランB発動準備のために、プランB の方向性を決めるヒントを間接的にも直接的にも与えてくれる存在になる人を自分の勝手な範疇でいいから仲間(=心の中の仲間でいい)にしておくんだ。

プランB、これは、最悪のシナリオ想定時の備えだ、収入源の途絶又は自分の生命が脅かされる事案が起こった時に、人生の方向転換を強いられる状況に備えることになる。

その時に、自分の手札に使えるものが何かを考えた時に、できるだけ手札が多いほうがいいってわけだ。その手札を、安全な時に準備することが【生存戦略】の肝だ。

手札は、こう考えてみるとイメージできるんじゃないか?「もし、今の会社に働けなくなる事態が発生した、さてどうするか?」だ。その時のために、何か資格を取っておく、何か自分でできるモノを売る力を学んでおく、どうやったらユーチューバ―になれるかの勉強をしておく、様々な可能性が社会にはあるんだよ。オープンワールドゲームだ。しかし、これが1番大事だが、そもそも自分は何がしたいのか?だ(人に接したい・人と接したくない・何か作りたい・何か教えたい・・・自分の主義観が自分の道を示すんだよ)

仕事の場面では、誰を頼れば信じれるか?だ。また、自分が信じられる側の人間か?だ。わかりやすく言うと、ハイタッチやグータッチが立場関係なくできる人間関を築ける人かってことだな。カッコよく言うと「背中を預けられる人間か」だ。単なる会社の立場関係だけで、人を信じても、状況一変で簡単に梯子を外す人は、どんな上級職でもいるからな。

有力な人的支援(=仲間)を自分自身で集めるのも自立することの一つだよ。

一番わかりやすいのは、「この人に何を言っても、聞いても無駄だ」と思う人や思われる人は、見限られているからな、そういう人にはならないように反面教師にしようぜ。

話が、脱線気味だが、要は、芸能人でも、ユーチューバーでも、作家でも、漫画やアニメの登場人物でも、自分がこうなりたいという共感を持てる手本を見つけること、と、自分がピンチになった時に話を聴いてくれる信頼できる人を見つけること、これが【生存戦略】になるんだ。

 

モノは、簡単に言うと生きていく上で最低必要な装備品と自分の領域を広げる武器と防具だよ。

いつ、人生のピンチがやってくるかもわからない。その時に自分自身を救うモノだ。

例えば、無人島なら【火】を自分で作らなければならない、今の社会はライターがあれば一発回答だが、無人島では摩擦力を使わなければならない、摩擦力で火を作るには、何がいる?これだよ。

例えば、どういういきさつかは、わからないが、今、働いているところを辞めなければならなくなった場合に(クビ宣告・人員整理のターゲット・ひどいパワハラやいじめに遭う・不条理な理由で辞めざる得ない状況に追い込まれた、なんか色々あるよ)その時に、塞ぎこんでばかりでは何も始まらない、自分ができることの可能性のある行動を取らないとダメだ。無人島なら生き抜いてやる!という意思だ。その時に、自分の武器や防具になるアイテムをもっておくんだよ。

上にも書いているが、自分の可能性を広げる付加要素は持っておいたほうがいい。

今なら、ユーキャンなんか資格の玉手箱だ。自分の興味のあるモノ・ビジネスにつながりそうなモノなんかを準備しておくんだよ。資格はRPGでいえば特殊スキルだ。魔法だよ。

話がごっちゃ混ぜになっていて申し訳ないが、

【自立する】ということは、自分で考えて行動する、そのために必要な、武器を防具と魔法を習得する、そのためにはそれを習得できるだけの学びをしておくってことだよ。

ここを、読んでいる生徒のみんなに、もしピンチが訪れても、自立力を蓄えて乗り切れることを祈っている。心が折れそうになるかもしれないが、状況が八方塞がりに見えても、何か綻びがあるはずだ。その綻びを見つけて、慌てずに突破した時に、さらに生徒のみんなは自立心がパワーアップしているよ。な。

 

(↑計略かもしれんぞ、自分の目で見て判断することだ)

【第3話:③】

「②判断力は、自分の置かれている状況を見極める力だ」

無人島なら、何が食用でなのが毒なのか、ゾンビ世界なら、安全なところに立てこもるのか、逃げるのか、の判断だ。

人は、1日に小さな判断を何度もしているという話はよく聞くよな。

しかし、人間は判断をしているようで、「判断させられている」こともある。

これは誘導や決めつけなんかがそうだ。

どっかの誰かが、デカい声で、誰かの悪口を言っていれば、鵜呑みにして、同意してしまう。これは判断とは言わないよな。 誘導と決めつけだよ。自分で確認もしていないのに、他人の「あくまでも個人の感想です」を盲目的に信用しちまっているんだからな。

自立している人の判断力は、根拠あるなしの判断をしていること、不確かなことは自分で根拠を確認すること、これを実践しているんだよ。

自立していない人の判断力もどきは、印象や又聞きを真実かのように思い込んでしまうことだよ。

生徒のみんなには、真の判断力を養う力を身に着けて欲しいんだ。

その力は、真実を見極める力になる。

ウソで覆い隠したほうが確かに楽なことだってある。それは否定しない。

しかし、そのことで人を傷つけたたり、陥れたりすることに加担する人生って、楽しいか?

人をいじめたり、馬鹿にしたり、その人生の時間楽しいか?大の大人が・・・

話が豪快に脱線したが、判断する力をもつ、そのために必要な信ぴょう性のある情報をもつ、これが自立する人の判断力。【生存戦略】だ。

↑ 突破口は必ずある、綻びをさがすんだ

【第3話:④】

「③のあきらめない心」これは、口で言うのは簡単だが、実行するのはとても難しいことなんだ。

【心】は目に見えないから、病んでいても健康診断とかで誰もがわかるものではないんだよな。

人それぞれが悩みの種類が違うから、レントゲンや血液検査、問診なんかではわからないんだよ。

まして、悩みの内容次第では、親しい人や家族にすら話ができないことも確かにある。

例えば、「いじめ」や「パワハラ」は誰に言えば助けてくれるかすらわからないときがある(会社の人事に言っても、相手が上級職や人事担当にに覚悟がなければ、見て見ぬふりだってされかねないよ。キツイ言い方をすれば、見捨てられるってことなんだ)

また、自分の弱さを認めたくないがために、「我慢」を自分自身に強いている場合だってある。

その我慢が自分自身の心をむしばむことになるんだ。

「人の心、心理」というのは、弱いモノなんだよ。

 

ここで言う、「あきらめない心」は何も、「我慢」を美徳としているわけでは無いんだよ。

「あきらめない心」は生きることをあきらめない心なんだ。

そのためには、危機回避上等、逃げる上等だよ。何も恥ずかしくないぞ。むしろ英断だよ。

 

ここは生存戦略】のことを言っているからな。まずは自分の命が大事だ。

 

何も、自分の置かれている状況が悪化しているのに、我慢や無理をしても、心がもっとやられてしまうだけだ。深淵に落ちるんだよ。深淵に落ちれば上がることはとても大変だ。仮に、生徒のみんなに、すごく親身になってくれる人が現れてもだ。

真の自立するということは、引く時は引く、八方塞がりの時に綻びや弱点を見つけて脱出する、逃げられないときは、潜んで身を隠す、とにかく次に備えるあきらめない心だ。

↑ 用意周到さも戦略の内だ

【第3話:あとがき】

今の世の中は、先のことがどうなるかさっぱりわからんのだよ。

昭和の時代は、会社に定年まで勤めれば、後は年金で生活することが主流だったんだよ。

今は、少子高齢化状態で、昔みたいに年金を大勢の若い衆で数人の高齢者を支えるシステムが、少数の若い衆で大勢の高齢者を支えるシステムに逆転しているんだよ。

さらに、平均寿命も延びている(←だいたい85歳ぐらいまで生きれるそうだ)そうなると定年から20年~25年は人生の最終ステージが始まるんだよ。今の年金システムは大丈夫というが、それはその時が来なければわからない。(←まぁ、ダメとわかっていても誰も言えんわな、これが真実なら誰も年金払わなくなるしね)

会社に勤めると、社会保険や年金の支払い面で安心の部分もあるが、会社存亡の危機もあるし、働いている人の働き続けられない訳あり事情も出てくる。

政府だって、みんなの老後を確実に保証してくれることだって怪しい。

自分の人生の生存戦略上、生き抜くことをあきらめないためには自立するしかないと思う。何かのセーフティーネットが働いてそんなことしなくていいなら、それはそれでいいんだ。

今の世の中に、政府が60歳に以上の人全員に毎月20万支給するシステムはない。結局、自己責任、自助になる訳だ。若いうちから何かに頼る方法を選択すると、時限爆弾のようにトラップが発動するわけだ。そのころには、働き先なんて限られているし、働ける体力や精神力も衰えている。来るべき時に楽して暮らす、そのためには今できることをやる。もう導火線に火はついているんだよ。

そこで、

収入減については複数持てるようにしておくことが、この項で言っている【自立】なんだよな。

この真の【自立】ができれば、もし、何かあっても、もう一つが機能している。

いわばジャンボ飛行機のエンジンシステムだよ。(注:ジャンボジェットは片方のエンジンが壊れても、もう片方で飛行できるらしいぜ)

これをしておけば、もし、会社でいじめやパワハラに遭っても我慢せずに撤退選択もしやすくなるし、会社が倒産しても当座は困らない。生存戦略上の重要戦略になってくれるはずだ。定年後も使える収入源なら、その間も手ごたえのある人生になっているかもしれない。

真の自立をするためには、会社での自立はドラクエのLV1フィールドだよ。

今の会社で、自らやることを理解して仕事をする。そのために必要な知識と技術は手に入れる、そして学ぶ、これを実直にしておけば基礎自立力が養えるんだ。言っとくが、ユーチューバーや個人事業のほうが要求自立力すごいからな。ボス戦だよ。ボス戦。集客方法・税金の支払い・経営の維持、全てボス戦の連戦だよ。ただ、上手くいったときの手ごたえは抜群だがな~。

生徒のみんなは、今が良ければではなく、一手先でもなく、三手先を読むんだよ。しかも無理をせずだ。100万の借金をひと月で返済するとノルマ100万だ、100か月なら月1万だ。

今から、地道に少しずつ準備をしておく、これが自立による生存戦略だよ。

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