「できるリーダーがしている行動」
【2限目:人に教えるということ 第7話】

行動①  ”冷静を失わず、時にはウソでも冷静さを見せる”

↑真価は平時でないときにバレる

生徒のみんなはこういうことに気づいているかい?

「お医者さんは、私たちが患者として病院に行ったときに、ゆっくりと、はっきりと話すようにしているらしい」これは、患者さんを不安にさせないために、話し方から治療行為が始めているテクニックだそうだ。そもそも病院に来る段階で、何らかの不安を持ってきているというお医者さんならではの状況把握力とテクニックが行われているんだよ。

では、会社ではどうなんだろうな。

 

リーダーや指導者は、立場上、様々なトラブル情報や報告が集中しやすいモノだ。そういう宿命なんだよ。(これは前記のお医者さんと酷似した状況だよ)

 

愚将(ダメリーダー)は【捲し立てたり】【イライラしたり】【報告してきた人に八つ当たりしたり】自分の感情第一優先で対応をしてしまう。まぁこれは『醜態』と名付けようじゃないか。

 

賢将(できるリーダー)は【現時点で可能な限りの情報から真実に近いことを理解し最速で有効な策を立てて鎮静化させることを”主”としている】ので、【聞くに徹し、不明な時は有効な質問で聞き出す】【相手も冷静でないことを理解しているので、自分の感情で ”火に油” など愚行は犯さない】

賢将(できるリーダー)は、なぜこのような行動をとるのか?の理由は、

「来るべき大きな厄災(人命にかかわる事案や会社の命運を決めるような問題、天災)が起こった時に、冷静さを保ち、会社の人たちを守らなければならいという”覚悟”を持っているからだよ。

自分の感情をすぐに爆発させる愚将程度では、考えていない領域まで見ているんだよ。

そのために、日々、冷静さを失わない訓練を行い、それを発揮しているだけだ。

これが賢将たる、内面の技になるんだ。

行動②  ”見切りが良い=手を引くポイントの見極め”

↑戦略的撤退も作戦の内だ

”人材育成において、中級まで育てば良し”

だいたい、会社でもお店でも”中級者”の能力がいれば、大概の業務は回るんだよ。

業種によって仕事の内容は変わるかもしれないが、本質は変わらないと思うぜ。

習得LVを簡単に言うと、

初心者→初級者→中級者→上級者→特上級者

これぐらいに分割されるんだ。

100点満点のテストでいえば、初心者は10点以下、初級者が30点以下、中級者が70点以下、上級者が70点以上、特上級者は自分で100点満点のテストを作れるくらいの計りしれないその分野の専門家、先生だ。

できるリーダーは、0点~70点の重要性と70点~100点間の点数の上がりにくさを理解しているんだ。70点以上は個体センスの要素が大きく介入するからな。例えば本人のやる気(向上心)、理解解明するためのコツやひらめき、など覚醒要素が必要になってくる領域なんだ。なので、そこにこだわると、時間が異常に掛かるわけだ。たった30点のために労力を使うよりは、70点まで加速的に上げる方法を良しと判断しているんだよ。

ポイントは、如何に合理的に燃費良く物事を進めるかを十分に理解していることだ。

0点~70点までは、手順書や繰り返しの修得訓練で「軍勢攻め」、70点以上は人格要素が大きいため、徐々に時間をかけて行う、いわゆる「兵糧攻め」へ切り替える。戦略戦法を切り替えて使い分けている軍師級だ。

ちなみに、愚将(ダメリーダー)は、このような得点式イメージを持たないで、その場しのぎで行うため、教わる側もちぐはぐでプレッシャーだけ掛けられるので、修得効率が戦車なみに燃費が悪くなるんだよな~

少し話がそれるんだが、日本の教育で教科書を使うのは、状態的インプットが可能である、わからないと見直せる、図や表、写真で視覚で理解させるなどの効果で使用しているんだよ。この義務教育をみな受けることで、学び方及び隠し効果で教え方を学んでいるんだよな。それを理解していない管理者やダメリーダーは、日本の義務教育で何を学んできたんだろうな?

それで、偉そうにしたり、威張られたりするので困ったもんだよ。

できるリーダーは、手を抜くのではなく、見切りが良い人のことを言うんだ

部下の育成状態の見切り、失敗報告の時の注意の見切り(グダグダネチネチ言わない、これからどうするかの未来を見る)、生徒のみんなも、そういった目でリーダーを見ると、その人の本質が見えてくるよ。

行動③  まずは聴く

↑柔であり清であれ トキより

裁判で裁判官が「人相が悪いから」「素行が悪いから」など自分の心証や状況証拠だけで 被告人を ”有罪!” にはしまないよな。様々な情報を多角的に分析し、最適解を導きだして判決を言うんだよ。

できるリーダーは、部下の人や後輩の人の言い分を先に聴くんだよ。

それは、自分が先攻して言いまくる、聴きまくると、同調するしかない状況が産まれてしまうからなんだよ。ちなみに、このことを心理学では「同調圧力」と言うんだが。

そうなると、部下の人や後輩の人は ”閉じた答え” しか言わなくなるんだよ。

”閉じた答え” とは「はい」や「いいえ」など簡潔に終わる答え方のことを言うんだ。

できるリーダーは、【真実を知りたい】んだ。自分の言いたいことを言うことを目的にしていないんだよ。

なので、「まずは聴く、わからないときがある時に答えやすいような質問をする」このようなテクニックを普通に使っているんだよ。

そうなると、部下の人や後輩の人は、「この人は聴いてくれる人だ」となるわけだ。

これだけで、人間関係の信頼感が上がる効果が出てくるんだよ。

以降は、様々なことを言ってきてくれるので、「情報が向こう側からやってくるので情報収集がしやすい環境が生まれる→問題などの早期キャッチ、早期対処につながる」というシステムをみんなが気づかないうちに自然に作り上げているんだよ。

 

愚将は、まず人の話を聴かないな。自分の言いたいこと知りたいこと、都合の良い解釈のできることを押し付けたり、詰問したりするんだよ。

こうなると、相手は委縮や苦手意識が働き、自己防衛機能で真実を語らなくるんだよ。

生徒のみんなは、どっちの将がいいと思う?

行動④ 相手に絶対思わせてはいかない 
”あるキーワード(=称号)”は回避する

↑ 兎にも角にも回避するのが吉

できるリーダーは、相手に ”絶対思わせてはいけないこと” を知っているし、最大に注意しているんだよ

それは、

「この人に、言っても無理、無駄」

「この人に、相談しても無理、無駄」

これだよ。

この状況は、部下の人や後輩の人から ”三行半” をされている状態だ。

 

パチンコで言うとノーマルリーチだな。(海系は当たるけど)もっと言うと、青保留のストーリー系リーチだよ。(時間を浪費している単なるリーチだ)もう、期待度ゼロだ。

 

こんな状況でも、やさしい部下の人や後輩の人が「あなた、周りからこんな風に思われていますよ」なんて教えてくれないからな。はっきり言って「ほぼ、嫌われているよ」

あなたのいないところで、あなたの悪口を言われまくっているわけだ。

「そんなこと、言いに来いよ!」と思うかもしれないが、そもそも『言っても無理』の状況を生み出したのはアンタなんだから本末転倒だよ。どこまで行ってもわからん人だよ。

こうなると、有益な情報入手困難状況が産まれたり、信頼感のない人間関係が出来上がってしまっていまうから、”良い仕事” ができるはずがないよ。

 

できるリーダーは、このことをよく理解しているんだ、自分の不利な土俵で戦うことをしないや不利な戦局を作らないことを念頭に置き戦略を作っているんだよ。

リーダーの役割は、1人でできないことを仲間の力を最大限使って、物事を進めることだ。仲間を部下やモノとしか見なく、自分の感情・状況・損得重視の自己中で使えることがリーダーと呼ばれるとは、かけらも考えていないよ。

リーダーは偉いのではなく、人をまとめることが上手く、士気を上げることが上手い人のことだけをそう呼ぶんだよ。

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