【自分の身を守る7つの防御スキル その①逃げるも兵法】
みなさんが、
会社でパワハラ、
学校でいじめ、
日常であおり運転や暴力に遭遇している時は、ここでは、戦うのではなく、回避することを優先しましょう。
これは戦略的撤退です。
現実は、ドラマや漫画のように爽快な逆転劇は起こりません。
白馬の王子が飛んできたり、チート能力が突然覚醒するなんてことはありません。
相手は暴力や立場を利用した卑怯な手段を打ってきます。
そういう輩とは戦わないのが良いのです。
戦いを挑んで、疲弊して心がやられるくらいなら、「相手にしない」という戦略はかなり有効になります。
今の所、パワハラやセクハラ、イジメで倒産する会社や閉鎖する学校なんてありません。
せいぜい、パワハラやセクハラ、イジメでも、最悪のことが起こってから加害者が糾弾されて、時間が経てば忘れ去られるのが今の世の中が実情なんです。
あなたの人生はあなただけのものなのです。
あなたの人生に土足で踏み込んで好き勝手されるのは悔しいですし、腹が立つのもわかります。
ただ、相手が有利な力をもっているならば、例えるなら10万の兵に1人で挑むようなものなのです。
勇敢と無謀は違うのです。
今は、生きることを最優先にしてください。
生きていれば必ずチャンスがやってきます。
生きてこそなのです。
だから、逃げるのは何も恥ずかしくありません。むしろ功策で好策なのですよ。周りが笑いたければ、笑わせておけばいいのです。
一度引いて、落ち着いて態勢を立て直しましょう。
会社や学校を休んでもいいんです。
辞めたっていいんです。
命さえあれば、何度でもやり直せるのですから。
と言うことは、誰だって言えるんですね。
当事者じゃなければ、言えるんです。
本当に当事者になった時に「じゃ~、どこに逃げればいいんだ?」「仮に逃げたとして、そのあとはどうすればいいんだ?」ということが、心に引っ掛かってしまい、動くに動けない状態になって、その状態で、さらに落ちこむ理由になることもあるのです。
だいたいの人が「実は逃げれるなら逃げたいけど、逃げられない状態なんだ」というのが本音なんですね。
ここからは、ここを見ている、あなたに全て当てはまるかどうかはわかりませんが、逃げるためのポイントを押さえておきましょう。
逃げるためのポイントは2つあります。
①自分の状況をできる限り俯瞰(ふかん)で見る。
②逃げるための情報を得ること。
これ以降は、逃げるではなく、撤退という言葉を使いますね。
いいですか、あなたは、逃げるのではなく戦略的撤退を行うのですよ。
①の自分の状況をできる限り俯瞰で見る。
これは、自分の置かれている緊迫度を見る方法になります。
緊迫度は、【我慢できる】<【我慢できない】<【命の危険を感じる】で、計れます。
【我慢できる】は、
入社、転職、進級、人替り初期によく出る症状で、会社や学校に行くのがイヤ、日曜日の夕方からは憂鬱になるなど心に引っ掛かる状態が続くが、時間の経過で自分が環境になじむと消えることがある状態です。
【我慢できない】は、
時間の経過でも、なじむことができない時に起こる症状で、致命的拒絶要因が存在して、元気がない、楽しくない、笑顔が出ないなど心身に異常が出ている状態です。
【命の危険を感じる】は、
致命的拒絶もしくは、敵対的攻撃を受けている状態が、継続的に行われていて、手が震える、汗が止まらない、動悸がするなど、うつになる寸前又はうつ状態、生きていても面白くない、将来に何も希望がないなど心身に深刻に異常が出ている状態です。
これらに代表することは、イジメやDV、パワハラ、仕事との相性が悪いなどが挙げられます。
【我慢できない】【命の危険を感じる】場合は、撤退することを選択肢に入れておいた方がいいです。
自分自身が生きることをあきらめてしまう状態になることだけは、絶対に避けなければならなりません。
人間は、どうしても環境や人が変わると順応するまでに時間が掛かる生き物なのです。とかく、新しい状況になると、開放感よりも窮屈感というか拒絶感が始めは出やすいものなのです。
だから、時間を見てください。
よく言います。まず3日、次に1週間、次に1か月、次に3か月、次に半年、そして1年。1年見れば大抵のことは見えてくるのです。
苦しい時に撤退することは有効策であることに違いないですが、撤退癖だけは身に着けてはいけません。撤退癖は、真実を見る力を失ってしまいます。名の通り癖になると後々の人生で損をする可能性が高くなります。
ただし、例外もあります。
明確ないじめやパワハラ、DVは、犯罪です。犯罪行為に猶予は必要ありません。そういう時は次の②の撤退するための情報を読んでください。
②撤退するための情報を得ること。
これは、「撤退する方法」と「撤退する場所」と「撤退後の行動」を決めておくことになります。
やみくもに撤退しても後が続かないと、また同じことになりますからね。
それと、今置かれている苦しい状態を脱出した時に、【希望】があることを自分に見せることで、今の苦しさを和らげる効果も出てきます。
「撤退する方法」は、働いている人なら、異動願、療養休暇申請、休職、退職が選択肢としてあります。学生の場合は、休学…休むしかないでしょう。
これも①の緊迫度次第で対応が変わってきます。
ここでは、緊迫度の高い状態を考えましょう。
「もう、ヤバい、心が壊れる」なら、休職か退職、休学を選ぶしかありません。働いている人なら、退職届を出す。無理なら退職代行サービスに依頼するのも手です。とにかく苦しさから脱出が最優先にしましょう。
学生なら、休学か中退になりますが、社会人と違ってここでは軽はずみに言えません。家族と話し合ってほしいのが実情です。あなたの親御さんが学校のお金を払ってくれています。親御さんの心労まで考えると、社会人の人と同列に扱えないのです。なので、とにかく親御さんと相談してください。
「撤退する場所」は、働いている人なら、自宅か実家で一休みでしょう。
失業手当ももらいながら心身のコンディションを整えましょう。すぐ、働けるなら、転職先をあらかじめ決めておくのは大事です。
「撤退した後」は、学生なら、フリースクールを探しましょう。
学生なら、まだ人生は長いのです、人と接することをあきらめると後々の人生で困ることが多いし、知識は持っておいた方が自分の身を守るのに役に立ちます。
働いている人なら、転職が上手く行くならそれで様子を見ましょう。
新天地で頑張ってください。働けない人なら、失業手当を限界まで給付してもらいましょう。そして、給付の限界を超えたら、1000円でも自分の力でお金を稼ぎましょう。
この世の中は、残念ですが、お金が無ければ何もできない状況なのです。
これが残酷な真実なのです。あなたも身をもってわかっていますね。
この国は、働かない状態でも「国民健康保険」「国民年金」は必ず払わなければなりません。
これを払えなくなる状態は、病院での治療や老後の年金で痛恨の痛手を負うことになります。
この分は何が何でも支払える状態にはしておきましょう。
慌てなくていい、徐々にでいいです。1000円稼げれば、10000円稼げるようになります。
あとは、自分の月の生活費とにらめっこして収支安定させるだけの、無理のない働き方を選びましょう。そうすれば、食うには困らない。生きていける。やりくりすれば貯金も出来ます。それを続ければ、またいつか、前みたいに稼ぐことができるようになります。
いいですか、社会人でも学生でも、撤退した後は、次につながる行動を取りましょう。
以上が撤退方法になります。
ただ、ひとりでこれを行うのは非常に心細いし不安になります。そういう時は、頼れる人を探しましょう。
頼れる人に相談して自分の考えと、第三者が見た時のアドバイスで考えもまとまることが往々にしてありますからね。
頼れる人は、本当は家族がいいのですが、家族だからこそ言いにくいこともあるのも確かです。そうなると、会社の同僚や友達という線もあります。
いっそうのこと、全く接点のない人、赤の他人に頼む手もあります。(これは、悩み相談をしている所ですが、ピンキリだからアドバイスを鵜呑みにするのは注意が必要です)
以上が撤退するためのポイントになります。お役に立てればいいんですが・・
どうせ、全員いつかお迎えが来ます。イジメているアイツも。パワハラをするアイツも。セクハラをするアイツもです。相手を攻撃することでしか生きて行けないヤツでもです。こればっかりは、皆平等なんですね。
そう考えれば、今まで執着していたことが馬鹿馬鹿しく思えてきますよ。逃げることの何が悪いんでしょうか。実は逃げることの方が生存戦略上重要な行為なんですよ。動物を見ればわかりますね、無理して戦う、無理して我慢する。そんなことしません。ヤバい時は逃げる、当たり前の行動なのです。
人間だけですよ、逃げるのは腰抜けと思う生物は。
ミサイルが飛んで来たら皆逃げます。
津波が来たら皆逃げます。
逃げることは正しいことなんです。
逃げれば、そこから、新たな発見や出会いが始まるのですから。
それが、本当のあなたの人生なんです。
これが最後になります。
逃げることは負ける事じゃない。
逃げることは恥じゃない。
肝に銘じておいてください。
とにかく、もらった命の分は生きる。これです。
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