発達障害は、様々な苦手なことで、後れを取ることがあるのですが、大きく分けて3つの種類に分別できるのです。
これを知っておくと、「どういう苦手」が「どんな発達障害に当てはまるのか」がわかるようになり、自分の弱点の客観的分析やそこから見つける攻略法、また、周囲の人が気を付けることなどが見えてきます。
●発達障害の状態別見分け方法(本人にも周囲の人にも受ける状態)
【系統1】ADHD(注意欠如)(多動性障害)
(主な状態①)ケアレスミス(=ポカミス)が多くて困っている。
(主な状態②)集中力が続かないことが多くて困っている。
【系統2】LD(学習障害)
(主な状態①)国語系や算数系が苦手で困っている。
(主な状態②)体育系が苦手で困っている。
【系統3】自閉症スペクトラム
(主な状態①)人とトラブルになりやすくて困っている。
(主な状態②)物事の強いこだわりが多くて困っている。
以上の3つに大別できます。
次項からは、それぞれの状態別に深堀し、理解を深めていきましょう。
ADHDのポイントをわかりやすく言うと、”集中できないこと” と ”整理できないこと” が核になって弱点を形成しています。
●具体的な事例を挙げて見ていきましょう
①(注意欠如型=不注意型)ポカミスが多く、繰り返ししてしまう
→仕事で簡単なミスが多くて、さらに、”繰り返して”起こしてしまうことがある
②(注意欠如型)整理することが苦手(=物を無くしてしまう、片付けができない)
→仕事で書類を無くしてしまい失敗することがあり、”複数回”起こしてしまうことがある
→仕事で計画を上手く立てられず、途中で頓挫することが”多い”
③(多動性型)集中することが苦手
→会議などで、集中することができないことが”多く”、他のことをしてしまい、会議の内容がわからない
→仕事の資料作成などで、長時間続けてできないことが”多い”
→人と話をしていても、近くに人が通ったり、何かが起こると、そこに気が行ってしまうことが”多い”
④(衝動性型)待つことが苦手・突発的にしてしまう
→順番待ちができないことが”多い”
→おしゃべりが”多く”なる
下記に記載している項目は、自分でできる【ADHD】のチェック項目です。
チェックする前の重要な注意事項があります。
(重大注意事項①)あくまでも傾向を見るための項目です。例えば、「何番に当てはまる場合」や「何項目に当てはまる」とADHDであると断定できることではありません。
(重大注意事項②)該当することがあっても「そのことが継続されている回数や期間」が判定のポイントになります。期間なら「少なくとも1年以上である(子供のころからずっとなど)」且つ、「その期間中に同じことを繰り返している」場合は有力と考えてもよいでしょう。
(重大注意事項③)たとえ、該当していても「基本生活に影響が出ていない(”生きづらさ” や ”やりにくさ” を感じていない)場合」は、苦手の影響が深刻な問題に直結していないので、そのままの自分で生きていくことが良いと思います。
(重大注意事項④)しかし、「自分は気にしていない」が「仕事や家庭で周囲の人が気にしている場合」は周囲の人の気遣いやフォローで保っているケースも考えられているので、なかなかこういうことを自分から確認することは難しいですが、一度、勇気を出して聞いてみるのも良いと思います
(重大注意事項⑤)この項目または公開されている項目を会社や学校で自己判定させる行為は人権侵害に当たります。特に企業の管理者以上クラスの人は取り扱い注意が必要です。(この背景は、発達障害は”病気”ではないという根幹があります)
(重大注意事項⑥)確定診断は ”専門医が行うものです” 気になる方は、専門医を受診することが最善策になります