発達障害は、様々な苦手なことで、後れを取ることがあるのですが、大きく分けて3つの種類に分別できるのです。
これを知っておくと、「どういう苦手」が「どんな発達障害に当てはまるのか」がわかるようになり、自分の弱点の客観的分析やそこから見つける攻略法、また、周囲の人が気を付けることなどが見えてきます。
●発達障害の状態別見分け方法(本人にも周囲の人にも受ける状態)
【系統1】ADHD(注意欠如)(多動性障害)
(主な状態①)ケアレスミス(=ポカミス)が多くて困っている。
(主な状態②)集中力が続かないことが多くて困っている。
【系統2】LD(学習障害)
(主な状態①)国語系や算数系が苦手で困っている。
(主な状態②)体育系が苦手で困っている。
【系統3】自閉症スペクトラム型
(主な状態①)人とトラブルになりやすくて困っている。
(主な状態②)物事の強いこだわりが多くて困っている。
以上の3つに大別できます。
次項からは、それぞれの状態別に深堀し、理解を深めていきましょう。
自閉症スペクトラムのポイントをわかりやすく言うと、”社会性=大勢の人の中でうまく調和できない” ことが大きな弱点になります。
●具体的な事例を挙げて見ていきましょう
①(人と関わることが苦手)
→友人、知人とうまく人間関係が作れない。
→友人、知人とトラブルを起こしてしまう。
②(コミュニケーションを作ることが苦手)
→冗談を言われても真に受けてしまう。
→会話のキャッチボールができない。
→一方的に話してしまい、話の内容がまとまりがなく、何を言いたいのかがわからない。
③(社会的想像力が苦手)
→人の感情が理解できない。
→今まで経験したことは想像できるが、経験したことが無いことに対して想像できない。
→こだわりが強い。
④(感覚が過敏)
→臭いや音に敏感に反応する。
下記に記載している項目は、自分でできる【LD】のチェック項目です。
チェックする前の重要な注意事項があります。
(重大注意事項①)あくまでも傾向を見るための項目です。例えば、「何番に当てはまる場合」や「何項目に当てはまる」と自閉症スペクトラムであると断定できることではありません。
(重大注意事項②)該当することがあっても「そのことが継続されている回数や期間」が判定のポイントになります。期間なら「少なくとも1年以上である(子供のころからずっとなど)」且つ、「その期間中に同じことを繰り返している」場合は有力と考えてもよいでしょう。
(重大注意事項③)たとえ、該当していても「基本生活に影響が出ていない(”生きづらさ” や ”やりにくさ” を感じていない)場合」は、苦手の影響が深刻な問題に直結していないので、そのままの自分で生きていくことが良いと思います。
(重大注意事項④)しかし、「自分は気にしていない」が「仕事や家庭で周囲の人が気にしている場合」は周囲の人の気遣いやフォローで保っているケースも考えられているので、なかなかこういうことを自分から確認することは難しいですが、一度、勇気を出して聞いてみるのも良いと思います
(重大注意事項⑤)この項目または公開されている項目を会社や学校で自己判定させる行為は人権侵害に当たります。特に企業の管理者以上クラスの人は取り扱い注意が必要です。(この背景は、発達障害は”病気”ではないという根幹があります)
(重大注意事項⑥)確定診断は ”専門医が行うものです” 気になる方は、専門医を受診することが最善策になります