自分の身を守る技
　７つの防御スキルその②

『相手を観察して見極める』

 

生徒のみんなへ。

人生で一番厄介なことは、人間関係だろうな。

人間関係で心が壊されて、人生が台無しになることだってある。

イジメる人。
攻撃的な人。
高圧的な人。
だます人。
ウマの合わない人。
精神的に嫌いな人。

人生でこういう人と遭わないで済むなら、そう願いたいもんだよ。

ただ、そんなに世の中甘くないんだよな。
会社や学校なんかじゃ、必ずと言っていいほど遭遇してしまうんじゃないか。

こういう人が、上司や先輩、クラスメートにいるかもしれないし、これから遭遇するかもしれない。

人生は自分の思い通りにいかないもんなんだよ。


自分の生活が掛かっている。
家族を養わないといけない。
家族に心配をかけたくない。
今の生活リズムを崩したくない。
自分が我慢すれば済むことだ。

大抵の人はそうやって生きて行くんだろうが、中には、辛抱できないくらい追い詰められる人や追い詰められる場合もある。

ということを頭の片隅にでも置いといても損はないんじゃないか。

今は大丈夫でも、ずっとそんな状態が続いていれば、いつ自分の心や精神が病む状態に陥るかもしれないぞ。

こんな状態にならないためには、自分で対応策を身に着けて、危機回避、ダメージ軽減を行うしかないだろう。


自分でできる対応策は、相手を観察し、見極めることだ。


正直、これしか方法はない。


なぜ、相手を観察して、見極める必要があるのかを先に話そう。

人間関係ってのは、そう簡単にどうこうできるもんじゃないのは生徒のみんなもわかるだろう。

相手を消したいと願ったところで現実はどうなんだって話だ。

よほどのことをするならあり得るかもしれないが、自分も相応の報いを受けるからな、人生という土台で見れば、全く割に合わない考えだ。

そうなると、できることは、相手がどういう生態なのかを観察することが結局重要になるんだよ。

相手がどういう状況になると、自分が不快になるのか？
これを解明することが最善手と言えるだろう。

そのためには、次に言う観察する方法だ。
 

相手を観察する方法は一つだ。相手の言動を観察することだ。
特に、相手の言葉に注力することだ。

詐欺師は言葉で相手を騙す。

相手の話す内容を見れば、相手の性格を見破ることができるんだよ。

だいたい、人に不快感を与える人間ってのは、こんな種類に分けられるんだ。

①自分のことを良く見せようとする人種
②自分が人より優位な立場にいようとする人種
③人を騙して自分の利益を得る人種
④すぐにキレて自分は悪くないアピールする人種
⑤人の悪口ばかり言う人種
⑥人の話を聞かない人種
これらは、全て、相手の話す言葉に隠されてるんだ。


これらに共通するのは、【自分】に固執し過ぎる思考を持つことだ。

自分が目立ちたい、自分だけがチヤホヤしてほしい、自分を尊敬してほしい、
自分が損をしたくない、自分の欲を満たしたい、人を貶めて悪評を目立たせる。

まとめて言うと、自己顕示欲が強いと思うだろう。違うんだよ。
自分の欲や感情を抑えられない欲負けしている人種ということだ。

こんな人種を相手にするんだから、そもそも正論や常識は通用しにくいんだよ。
自分が一番だからな。

もうひとつ、こういう人種に限って、正論や常識を語りたがるんだが、全て詭弁だ。

会社なら、「社会人としての心持ち」や「仕事の考えはこうだ」を語ったりするんだが、いかんせん人間力という人としての基本力を置き去りにしているから、人間力が低いのに立場や威圧で強引に語ろうとする、聞いてる側は納得よりも、「お前が言うな」が先に来てしまうため、受け入れられないんだよ。

これを、なんとなく嫌な人や精神的にイヤな人と感じる心理というんだ。

人は変えられないんだ、自分は変えられるがな。
相手を観察し、どういう人種か見極める。
そして対応策を練るだ。

この相手には、余計なことは言わないようにする。
この相手には、先手を打っておく。
この相手には、NGワードがある。
この相手とは、深く付き合わない。
この相手とは、必要以上近づかない。
この相手と、同じことをしない。

相手に応じた攻略法、取説を作るようにするんだよ。

ゲームのボス戦と同じだ、堅い所を攻撃してもムダだ、あの光っているコアを攻撃するんだ。それと同じだ。



ただ、生徒のみんなが悪くなくても、八つ当たりやキレるという必殺ボム攻撃を持つ相手だけは、辛抱してくれ。
これは、相手が体は大人だが、精神が子供状態だ。

子供がワーワー叫んでると割り切ってくれないか。
こういう輩は、言えば言うほど悪化しかしない。
自分を守るために、平気でゴールを動かしてズルをする人間なんだ。

不条理な仕打ちだよな～。わかるよ…　俺も経験しているからな。


もし、生徒のみんなの中で、この不条理な仕打ちを毎日受けて、耐えられないのなら転職という選択肢を考えてみたらどうか？

する、しないは後でいいじゃないか。
今スグってわけじゃなくていいんだよ。
それを考えたり、行動したりするだけで、心理的余裕が生まれるだろ。
それが、相手の不条理にも対抗しうる力なんだよ。

心理的安全はなくても心理的余裕は十分な効果を生むんだ。


これも、深刻度次第だが、まともに受けてしまい、心が壊れるくらいなら新天地を探そう。新天地でも同じことが起こるかもしれないが、今を変えないと、未来も変わらない。

生徒のみんなに質問だ。

今の学校が無くなると、キミは死ぬのかい？
今の会社が無くなると、キミは死ぬのかい？