〔生存戦略の授業⑥〕
《偉いヤツ世界選手権があれば
一体誰が一番偉いんだ》
 

生徒のみんなには、
知っておいて欲しいことなんだ。

この世の中には”偉い人”というのが
存在する。

例えば、会社では社長や部長など
役職のあるなんかがそうだ。
学校なら先生なんかだ。

そういう偉い人と呼ばれる人達には
特別ではない特別な力が働くんだよ。

それは、
【ある特定の世界でしか通用しない
強大な武器】
を手にしているということなんだ。

言い換えると、
「優越的な立場を最大限利用して
行使できる権力」だ。
本人がそれを理解しているか
どうかはわからないが、
間違いなく武器であり兵器だよ。

しかし、残念ながらその武器の
使い方を間違っている偉い人が
存在していることも事実だ。

これは、例えるなら
【街中で刃物を振り回している】
状況と同じ状況だ。
もしくは
【ミサイルの発射ボタンを
押すぞ、押すぞと周囲を脅して
いる状態】
と同じなんだ。

この武器の使い方の代表例は
「パワハラ」「いじめ」
という超有名な卑怯な攻撃だ。

言っておくが、この武器を使って
いる本人は弱虫だ。
本当に強いなら、そんなものに
頼らなくていいからな！

このせいで、
人生を狂わされる人もいるんだよ。
最悪は人の命さえ奪うことだって
あるからな。

ただ、

この武器は使っている本人だけには
「目に見えないんだ」
まぁ、それを利用している太鼓持ちや
取り巻きもいるにはいるんだが... 
残念ながらその人も
偉い人協会の協会員なんだよなぁ...

この　
”使っている本人には見えない武器を
間違った使い方”　
をされると、
使われた側は確実に傷を負うことになる
心にね。

 

この武器は使う人の、
今の本心を映し出す　
”合わせ鏡”　のようなものなんだよ。

●「自分の武器が、どのような効果を
もたらすかを理解して
日々言動に勤しんでいる人は
賢職者だ」

●「自分の武器が、どのような効果を
もたらすかを気づかなく
日々、癇癪（かんしゃく）を起こし、
刃物のように振り回している人は
愚者だ」

●「自分の武器が、どのような効果を
もたらすかをわかっていて
悪意を持って振り回している人は
単なる馬鹿者だ」

もし、こんな人が生徒のみんなの身近に
いたら、本当に偉いと思うかい？
尊敬できるかい？

さらに、人は
「役職や肩書に弱い」という
心理特性があるんだ。

何かおかしなことを言っていても
「偉い人が言うなら従うしかない」
「言うことを聞くしかない」
と思ってしまうんだ。
 

巷でいわれる
「カスタマーハラスメント」
もこの現象と同じだな。

ただ、立場が客か店員かの違いだけだよ
客の立場なら、何をしてもよいと
勘違いして、武器を振り回して、
相手を傷つけているに過ぎない。
 

しかし、
「客が言うなら、
言うことを聞くしかない」
と考えてしまうのも事実なんだ。

非常に厄介なモンだよ。

偉い人が、
刃物を振り回す理由は、偉くなると
「周りに諫（いさ）める人がいなくなり
反省したり、落ち込んだりすることが
少なくなるから」だ。

だから
「神や王にでもなった」と錯覚して
しまうんだろうな。
（ある限定的世界だけだぞ、
会社の中とか）

しかし、
「所詮は人だ」
偉いからコロナウィルスを
この世から消し去る
難病の人を治せる
海外の紛争をなくす
なんて力はないんだよ。
あくまでの
「弱いモノいじめ大会において強い」
だけだ。

生徒のみんなは、
役職だけで人を判断しない、
「真の偉い人かどうかを見極める、
目利き力を身に着けるようにするんだ」
相手が賢者か愚者かを見極めて、
自分と自分の身近な人の身を守る術を
習得してほしいんだ。

以下に愚者の見極める方法を
一部記載しておく。
愚者はさすがに愚者だ、
わかりやすい癖があるんだよ。

◆態度だけ偉そうにする
（親しくもないのに呼び捨てで呼ぶ、
立場が上なら下は私物、
年上なら年下は下に見るという　
上下思想主義のポン助。

◆仕事内容を理解していない
（他に人がいないから
押し出されて役職のラッキーポン助）

◆会議に参加するだけ
（何も発言せずにいるだけの　
参加賞狙いのポン助）

◆大したことは一切言っていない
声が大きいだけの　
単なるポン助

◆立場の弱い人で反論しない人を
狙ってねちねち言う　
いじめ好き支配力に感染したポン助

総じてダメ偉い人は
「役職負け」しているんだよ。
そもそも実力がないのに権力だけ
もつために、
権力を上手く使うのではなく
「権力に使われているんだ」

役職者は武器を手に入れた分、
相応の自分を律する力も備えなければ
ならないんだがな。

巨大な軍事力には相応の防衛力
猛毒には血清が必要なんだよ。